DAC2010 レポートダウンロード提供!!
⇒こちらから
【全体的な印象】
今年のDACは、6月13日~18日までカルフォルニア州のアナハイム市で開催されました。来年のDACはサンディエゴで開催されます。アナハイムはロサンゼルス国際空港(LAX)から車で45分から1時間なのでアクセスが悪いとの事で今年が最後のアナハイムと噂されました。
やはり不況の影響で出席者は減った印象です。開催側からのラフな参加者のデータは以下の通りです。
(バッジからのデータで重複などが整理されていない状態です)
カンファランス: 1,554名
展示会参加者: 3,444(24%はアメリカ国外から)
展示者・関係者: 2,557名
合計: 6,001名
【プログラムなどについて】
◎ ESLを強調
今回はESLが全面に押し出されたカンファランスになったと感じました。大手御三家もESLを中核に語るなど低迷する業界を新たに成長させるには、システム系を積極的に意識しようという動きです。ファウンダリのTSMCもESLを意識するようになり、レファレンスフロー(OIP:open innovative platform)にHLSツールを追加する動きがあります。Apple社のiPhone/iPadなどのエンドユーザーに見える形のアプリを意識する動き(Cadence EDA360など)、今までのEDAからソフト・ハード、更にはアプリ、最終製品レベルに設計者の意識を持っていこうとする動きがありました。
学会のセッションでは15種類に及ぶシステム・組み込み系のセッションが催されました。(セッションで最多)最も白熱したパネルではESLの言語について語るパネルがありました。C対SystemC対SystemVerilogの構図となり、それぞれの陣営は自分達の優位性について熱く語り合いました。この中でHLSの定義や合成サブセット、
そもそもスレッドでハードウエア記述が可能なのか等の議論が繰り広げられ、Twitterでも実況が最も多くみられたパネルになりました。
iPhone/iPadと関連してApple社の開発したA4プロセッサも先進的な事例として幾つかの場面で挙げられました。コアはARMですがベンチャー企業(P.A. SemiやIntrinsity)の回路設計技術が低電力化に貢献し、まだまだオーソドックスな回路設計からアーキテクチャ設計に及ぶ分野でEDAが広く貢献している事が指摘されました。車載エレクトロニクスのセッションも昨年に続き開催され、ESLの専門分野として人気を集めました。
◎ キーワード、3D
その他では、3Dが流行のキーワードなのか、TSVなどの3Dパッケージ技術や、3Dのエキストラクション技術が話題となりました。
◎ 意外なトピックス、クラウド化
意外性のあるトピックスではEDAツールのクラウド化(SaaS化)があげられます。昨年度では有志で集まり議論する、Birds of Feather程度でした。しかし、今年は基調講演やパネル等でも積極的に議論されました。業界内の人々は技術面(自社や他社のツールを混在させたい)やビジネス面の問題を指摘しました。
しかし、業界外の識者からは「コンピューティングのあり方の根本的なシフト」なので波に上手く乗れなければ淘汰されるとの指摘がありました。具体的な成功例としてはXuropaがCadenceのツールの遠隔評価を引き受けており、ツールの販売の実績に繋げていると報告された。また他のパネルや発表でもクラウド化についてのコメントが
多数見受けられ、本格的にこの業界のトピックスとして議論される方向が見られました。

























